世の中、色々と値上げが進んでるよね。
少し前のヤフーニュース(だったかな?)で、
『コーヒー1杯1,000円時代』とか書かれていた記憶が蘇った。
昨夜のこと、東京出張の帰り、ひと息つきたくて宇都宮駅前の『ブラジルコーヒー』に寄った。
純喫茶なのに夜11時まであいてるし、店内は広いし、うれしいお店だ。
便数の少ない西川田駅行のバスを待ったりする時にも便利。
アルコールが弱いボクにとっての『ちょっと一杯』は呑み屋じゃなくて純喫茶だ。
で、席に座ってメニュー見て、(゚д゚)!ビックリ!
標準的なコーヒーが750円! その他、産地名の付いたコーヒーはどれも1,350円とか付いてる!!
んーーー・・・
ボクはさ、開業はしてないけど、日本コーヒー協会の会員でもあるし、業界事情はわからんでもないけどさ、
これ、一般の人からみたらどーなんだ??
定食屋さんもラーメン屋さんもみんな高くなってるよね。
でもさ、コーヒー1杯だよ? 決して腹が満たされるものでもない。
コーヒーは350円〜500円で、さらにモーニングだとトーストとタマゴが付くってのが昭和人の感覚だよね。
当時から『コーヒー飲むならラーメン食った方がいい』的な会話はあったよ。当時はラーメンも安かった。
だから、今も両者は同じ水準の価格ってことなんだろうけど、350円と1,000円とではワケが違うんじゃないか?
嗜好品だから、三度の飯と並べてはいけない。 好きな人だけ飲めばいい。
でも、一般人の足は確実に遠のくのではないかと心配になる。
果たしてコーヒーはそういう飲み物なんだろうか?
嗜好品 = 贅沢だから税金がかかるんだよね。酒もタバコも。
あまりそんなことをやっているとコーヒーも課税対象になったりして(笑) アルコールは入ってないな。じや、カフェイン税とか?・・・
な~んて、一人でいろんなこと考えながら1杯の珈琲をいただいてきました^^
これはこれで豊かで贅沢な時間ではあり、珈琲がもたらしてくれる時間だ。
珈琲を生業にしてる訳でもない人間がこんなこと言ったら叱られるかもしれないが、以下持論です。
『かつて珈琲は儲かる仕事だった』と聞いている。でもそれは、そもそも弱い生産者からの搾取で成り立っていた。他の食品も同じ要素は多分にあるんだろう。
生産者だけではない。製造や輸送といった『コスト』と言われる部門全体からの搾取である。
結局、ひと握りのトップ層がその『富』を独占してきた。
先進国の労働者の賃金は上り、途上国と言われてきた国の賃金も上り、フェアトレードが常識となりつつある今、産地にも正当な対価を払う動きが加速している。その環境で企業が過去の収益を維持しようとすれば価格転嫁となる。
今度は消費者からの搾取だ。
だがこれではひと握りの富裕層による富の独占は変わらない。
株式会社は儲けて株主に還元してナンボだ。企業の体力を弱めてしまっては、ボクらサラリーマンにとっては労働の不安定につながる。
だけど、富を独占する側の少しの気持ちでバランスは変わるハズだよね。 『三方一両損』にならないと成立しないのハナシだから。
フェアトレードもSDGsもまだここ数年の話だからもっとみんなの理解が進むとイイね。
原材料が上がったから価格転嫁、輸送コストが上がったから価格転嫁・・・。 それによって賃金が上がるからという人もいる。確かにそうだ。
でも、生産者や労働者からの搾取が難しくなった分を消費者に転嫁するのでは『三方一両損』は成立しない。 トップ企業や富裕層も痛みを共有しないとね。
1杯の珈琲の値段からとんでもない長文になってしまった(汗)
昔から珈琲を生業にしてきた先輩方は、時代の変化への対応が大変なんだろうけど、これから開業を目論むボクは過去の利益相場を知らないのが強みだ。
高くてお喫茶店で珈琲が飲めなくなった人たちにも、自分で淹れたら美味しいよ^^ 豊かな時を過ごせるよ^^ と伝えられる豆屋になりたい。
こんなに高くなったらもうコーヒーは終わりだ。なんてふうには思わない。ボクは『三方一両損』で自分も応分の負担をする。損をする気はさらさらないよ。利幅の設定で損をするということ。
定年も近づいてきた。準備を進めよう^^